解離

白い靄

建物が道が人が、ぶれている世界

靄のせいでうまく前が見えない

身体の感覚もわからない

あついのもさむいのもつかれているのものどがかわいているのも、気のせいのかほんとうなのかわからない

なのに涙はぽたぽたと落ちる。

知らない駅で、知らない風景と握りしめた切符と。

ひとりきりだとおもった。

頭の中で私と私が会話をする。

想像する。嫌な気分が沸いてくる。無理だと思う。

時々、人間が、男性が、ナメクジに見える。

ぬらぬらしていて気持ち悪くておぞましい。

私の大切なものに触れないでほしい。

こっちを見ないでほしい、きもちわるい。

きもちわるい生き物。

そうだ、私はナメクジから逃げてきたんだ。

逃げて逃げてここまできたんだった。

どうしよう、どこまで逃げよう。

逃げてこれたのに不安が消えない。

全身の棘が逆立ったみたいに感覚が敏感になっていく。

どうしよう、また記憶が消えるのだろうか。

頭の中がぼんやりしたりはっきりしたりを繰り返す。

時系列がわからなくなってくる。

自分という存在も消えてしまいそうになる。

私はどこから私をみているのだろうか。

ベンチに座っている私をみているこの私は誰なのだろうか。

くるしいな

薬をもってくればよかった。

でもこんなとこで飲んでしまったら立てなくなってしまうかもしれない。眠ってしまってまた知らない人に迷惑をかけたら嫌だな。

胸がぎゅうぎゅう締め付けられて、そのぎゅうぎゅうに合わせてリズミカルにぽとぽと涙が止まらなくなってしまう。

かなしい

かなしい

くるしい


こわい

こわいよ



さみしい

何がかなしいのだろうと思ってまたぽたぽたとおちる。

麻痺していく。

頭の中が、身体が。

麻痺がはじまるとどうでもよくなる。

社会のルールとか人目とか、私はどうあるべきか、とか。

生きていこうとする気持ちとか。

全部どうでもよくなってしまう。

そしてねむりたくなる。ずっと。


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by mayumomopi | 2017-06-19 18:25